ファッション fashion 2005 1 11
最近、気になるのは、学生の就職活動のファッションです。
就職活動のファッションは、「制服化」されたのでしょうか。
実は、昨年の5月、東京で、こんな光景に遭遇したのです。
ちょうど、昼食時だったのですが、
ビルから、若い女性が、たくさん出てきたのです。
そして、みんな同じ服装をしていたので、
「この会社の制服は、実に、おしゃれだ」と思いました。
しかし、よく見てみると、微妙に違うのです。
つまり、それは、制服ではなく、就職活動の服装だったのです。
まるで就職活動の服装は、「制服化」されたように見えたのです。
こうした就職活動の服装は、大学側か会社側が、
協定で、こういう服装をしなければならないと決めたのでしょうか。
それとも、学生側で、自主的に「制服化」したのでしょうか。
それにしても、あまりにも個性がなさすぎます。
就職活動は、没個性が望ましいのでしょうか。
私が大学生の時も、不景気で、就職難でした。
そこで、自分をアピールするために、
就職活動の服装も、どこか個性を主張するものでした。
私は、ファッションには興味ありませんでしたが、
女性の就職活動の服装は、実に様々で、見ていて楽しいと思いました。
何となく、お嬢様風に見える服装。
いかにも仕事ができそうなOL風の服装。
質素で控えめな服装、しかし育ちの良さがわかる服装。
(なぜ、みんな、服装がバラバラなのかと、女子学生に聞いたところ、
顔立ちや容貌によって、
お嬢様風が似合う人や、OL風が似合う人など分かれるからだと言っていました)
このように、大人の雰囲気を出すような服装や、かわいらしさを出す服装など、
実に様々で、女子学生は、就職活動の服装の「個性」を競い合っていました。
それに比べ、男性は、個性を出しにくいので、
せめて、背広の色をグレーにしたり、ネクタイの色を変えたり、
いろいろと工夫しました。
これは、他人と同じことをしては目立ちませんので、
どこか他人とは違う「個性」を出そうと苦労したのです。
この時代は、「個性」で勝負し、
今の時代は、「没個性」で勝負するのでしょうか。